乳を搾るのだけが酪農の仕事じゃない

私達が食べているとんかつやハンバーグなどの肉料理は、食肉用の牛や豚の肉を利用して作られています。このような牛や豚を飼育育成して売買するのが、畜産業になります。その畜産業と隣り合わせで行われているのが、酪農業です。一般的には酪農と呼ばれていますが、乳牛を育成して乳を搾って牛乳やチーズ、バターなどの乳製品を生産する仕事になっています。
時代の変化に伴って仕事の領域が増えてきました。飼育されている牛も乳を大量に出すホルスタインやジャージー種が輸入されて、主流を形成しています。これらの牛から乳を搾っていろいろな作業を行っていかなければなりません。牛の乳がどんな工程を経て私たちの口に入っていくのかを説明します。また牛に対して、どんな作業を行っているのか合わせて説明します。

たくさんの乳を出すための搾乳と餌やり

乳を搾る作業を搾乳作業といいます。朝と夕方の二回行われています。現在飼育する乳牛の数は一戸当たり50頭以上といわれる中で、搾乳の機械化が進みミルカーという搾乳機が使われています。そのほか一度に6~12頭の搾乳を行うことができる、ミルキングパーラーという施設もあります。そして搾った生乳は、直ちにバルククーラーで冷却されます。
その後タンクローリーで生乳は工場に送られていきます。多くの場合は生産組合が組合員のもとから集乳をして、そののちブレンドされたものを大手メーカーなどに収める方法がとられています。乳牛の食事は朝夕の二回になっています。搾乳の時に多くの乳を出すためには、大量の餌を与えなければなりません。そして食事の時間もゆったりととってあげなければなりません。

牧草を乾かしたり掃除をしたり爪を切ったり

乳牛たちの餌を蓄えることも大切な作業の一つです。乾草は牧草を乾草させたもので、含まれている水分は牧草の約五分の一です。乾草づくりのためには、天日干しを行ったりビニールハウスを利用します。これらの施設づくりも、分たちの手で行っています。
早朝に行う牛舎の清掃は牛の体調を観察するために、重要な仕事になっています。今はバーンクリーナーという大型の清掃機があり、省力化が図られてます。乳牛の爪は1か月で約3センチから10センチ伸びます。放牧がおこなわれていればいいのですが牛舎にずっといれば、牛は運動不足になり爪が異常に伸びてしまいます。伸ばしたままにしておくと爪の病気にかかってしまうこともありますので、1年に2回ほど削蹄作業が行われます。大規模な牧場になってくると自家製のバターやチーズ、アイスクリームなどを作って販売を行っている牧場もあります。